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zoom RSS 虫食い日記 B

<<   作成日時 : 2013/11/17 12:44   >>

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ローマは不思議な町である。

至る所に古代ローマの名残が、ごろんと我がもの顔に横たわっている。



イタリア旅行を始めた頃、

塩野七生が「ローマ人の物語」の毎年一冊の出版を始めた時と重なって、

私の本棚にローマ関係の本が並びだした。


彼女が本を書くにあたって、

構想を練るのに通ったらしい郊外の科学博物館にも行った。

そこには、500分の1のローマの模型があって、

足を運んだ建物を探しながら町の全体像がつかめるのが面白いのだ。


がらんとした館内で、美しい模型を眺めていると、

ローマを支配した皇帝の気持ちに触れた気にもなったりした。



市街地のど真ん中には、初代皇帝・アウグストスの霊廟もあった。


近くには当時のレリーフもあって見たかったのだが、

何回か通ったものの最後まで改築中のままで終わった。

遺跡だらけのローマでは、こんなことはよくある話。


逆に、サン・ピエトロ寺院内のシスティーナの礼拝堂は改修直後と好機。

人の流れにつられて入り口をくぐった瞬間、

ただならぬ空気に体がビビッとしたものだ。


「ああ、これが噂の礼拝堂か・・・・」

中に入ってから気がついた。


改修後の色彩が艶やかで、その凄さには圧倒されるばかり。

一時間近く、ただ、ぼんやりと眺めていた。





あっ。

映画<ローマの休日>の話に戻らなくっちゃ・・・・ね。



ご多聞に漏れず、<真実の口>にも行った。

さすが人気のスポット。

すでに長蛇の列が出来ていて、

前に並んだ二人連れの女の子にシャッター押しを頼まれる。

アメリカから来たそうだ。

そして、我々の写真も撮ってくれるという。


ワタシ・・・・素知らぬ顔して、鼻の穴に指をズボッ。

「オー、ノォ〜〜〜!」

すかさず、女の子たちからブーイング。


仕方なく、夫と仲良く、口の中に手を入れてパチリッと終了!


(面白くもねぇ・・・・)

と、ちょっとだけ思ったりもして。




時々、二人一緒に撮影するとき、

夫は、カメラをその辺の台に置いてタイマーを使った。


ローマ人は、やたら親切でもある。

通行人が「僕が撮ってあげるよ」とばかりに、カメラを手に取ろうとする。

「わっ! 構わないで!」

ふたりで、慌てて手を振っている写真が出来上がった。



そういえば、道を尋ねると誰もが必ず立ち止まる。

知らないのに必死で考え、そのうち、通りがかった人に聞いてくれる。

二、三人でああでもない、こうでもない、と喧々諤々。

どう考えても間違った道を教えられたことも何回かあった。


ある時など、橋の袂で地図を広げていたら、

後ろで行ったり来たりしながら咳払いする人が。

「あっ」と気がついて道を尋ねる。

そりゃあ、嬉しそうな顔で近づいてくるのだ。



イタリアの格言にあるそうだ。

神は、優れた芸術・文化をイタリアにお造りになったが、

唯一、イタリア人をつくったのが失敗だった・・・と。


イタリア人が道を尋ねるとき、言うそうだ。

「大丈夫かな? だって、イタリア人だよ」って。


私は、そんないい加減さや調子のよさも結構、気に入っていた。




そうだ。

<マルグッタ通り>の続きを書かなくては。

スペイン広場の喧騒を避けて、右に折れたひとつ奥の通りがそうだった。

そう広くはない通りは、いたって静かで、

いかにも手作り風なランプや家具の店舗があったりする。



<51番地>はすぐに見つかった。

緑色に塗られた門構えがあって、奥に木々が茂った中庭が見える。


どうやら集合住宅のようだ。

図々しく入っていくと、

中庭の奥に見える階段に腰かけて、老人がスケッチしていた。

片言のイタリア語で尋ねれば、やはり映画の撮影場所に間違いないという。

指さしてくれるが、思った以上に集合住宅が立ち並んでいてよく分からない。


すると、老人が手招きして、二階の自分のアパートまで誘ってくれた。

そこからは、確かに、ペックが外を眺めていたアパートのベランダが・・・・。

と、ちょうどその時、すぐ近くで鐘が鳴り響いた。、

通りをはさんで佇む、古い教会の鐘楼が屋根越しに見える。

まるで映画の中に滑り込んだような気分。


<51番地>を抜け出しても、しばらく陶酔の只中にいた。


おまけに、すぐ隣りには、椅子などをつくる工房があって、

映画の中で、ペックがたびたび電話を掛けに行くシーンを彷彿とさせる。

窓ガラス越しの壁に、うっすら埃をかぶった電話があったような・・・・。

気のせいだったのかもしれない。




この日、スケッチしている老人の写真を撮らせてもらっている。

次の年、写真を持って、老人のアパートを訪ねた。

残念ながら、留守だった。

通りかかった婦人に持参した老人の写真を見せると、

「週末は実家に帰っている」と言われた。

アパートを借りて、絵の学校に通っているのだそうだ。

見た目よりも、もっと若い人だったのかもしれない。

婦人に勧められて、入り口にある郵便受けに写真を入れた。

グリーンのペンキで塗られた郵便受けだった。



数年後、ふと思い出して、もう一度<51番地>を訪ねたことがある。

出入り自由だった門構えに、頑丈な扉が設えてあり、

もう中に入ることはできなくなっていた。


なんだか、夢のような出来事に思える。

きっと、中に入ってくる観光客が後を絶たなくなったせいにちがいない。



年月をかけて訪れていると、

時代の流れが感じられるのも面白い。


サッカーの中田がローマのチームにいる頃は、

通りすがりの人に

「ナカーァタ!」とか「ジャポーネ!」と声を掛けられる。

それが何年かすると、

「チィーナ(中国人)?」と言われるようになった。

中国人の団体観光客が目立つようになっていた。



中田がローマ入りしたときは、

ボーイたちがテレビのニュースを見ながら乾杯していた。

早めにホテル入りした私たちにもご馳走してくれたものだ。


ローマはサッカーとカンツォーネとマンマの国でもある。


「マンマ・ミィーア!」

街中や地下鉄の中で、もっとも耳にした言葉だったかもしれない。





文章だけの旅日記・・・・・・のはずなれど


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                       コロッセオ前で、明るいローマっ子たちを




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                       通りで見かけた酒屋さん

                          とかく天井まで並べる市民性のようで

                          レストランバーでも、3m程の棒を使ってボトルおろし



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                       閉まりかけのシャッターをくぐって入ったワインショップ

                       カウンターで騒いでいた地元民と一緒に飲む

                       キャンティを二本もぶら下げて 元気だったオット君





                          
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                    かなり、ご酩酊の様子です・・・・♡

                       さすがイタリア人ですね

                       女性と一緒に撮るときは

                       全員がじわっと集まってきた感じ











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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
さてさて続きを楽しみにきましたよ!
いい出会があったからこそ、再度訪れ
るなんて素敵だわー
空白の時間がありましたねー
それはそれで!

どろっぷす
2013/11/19 21:12
どろっぷすさん

続きを読みに来てくれて感謝です。
書き始めると、いろんなことが溢れてきて、
なぞっているだけで楽しくなります。
忘備録というよりも記憶箱のひっくり返しネ。

>空白の時間
そうなの、逆に鮮明に想い出を閉じ込めます。
そのときの記憶(出合い)には、
どうやっても太刀打ちできないものがあります。

でも、我々の珍道中の真骨頂は、
なかなか書けないドタバタにあるんだけどね(笑)。
七生
2013/11/20 08:21
小気味いいテンポの文章、ローマでのエピソードを軽いタッチで描いた文章、今年度の日記・エッセイ賞の候補作ですね。
ローマっ子に「ナカーァタ!」ってもてはやされたのもほんの一時でしたね。その一時にローマに居合わせた、いい体験をなさいましたね。とにかく「ナカーァタ!」で心を交流させられる、こんな便利なことはありませんね。
茜雲
2013/11/23 17:55
茜雲さん

>小気味いいテンポの文章

ちょっと嬉しいかな。
北杜夫が好きです。ユーモアエッセイも静謐で籠った小説も。
程遠いけど、無意識のうちに文章のリズムがつかめればいいのですが。

ローマっ子は明るいです。
路地の広場や公園で、子供たちはよくサッカーで遊んでました。
ほんと、「ナカーァタ!」で通じ合う、いいひとときでした。
七海
2013/11/24 10:03
何度か見に来ていながらコメント残さずでした。
写真が追加されてる〜〜❤
ローマの人たちの笑顔、素敵ですね。
そしてご主人、初めまして。
えーえーえー。
お義兄さまとはあまり似ていないように思いますが、やっぱり素敵な殿方ですね。
峰猫
URL
2013/11/25 10:08
峰猫さん

気がつきましたか?
写真があると、やっぱり雰囲気が掴みやすいものですね。
今、もう一枚サービスでアップしました。
似てないかな?
七海
2013/11/25 15:53
うわっ、似てる!
これはそっくり! と、思ったら、義兄さまご本人でしたか。
かっくいい〜。うれし〜。
峰猫
URL
2013/11/25 20:20
わっ、ハートがいっぱい!

なかなか渋い写真でっしゃろ。
遺跡の背景も効いてるし、
指先から紫煙もたちのぼって・・・。

では、サービスの一枚をひっこめさせていただきます。
七海
2013/11/26 15:12
そうか、イタリア人の特質(?)なんですね。

イタリアの車は、なんというか、
「雑」というのとはまた違うのですけど、
ちゃんと作ってあるようで、ちゃんとなっていない、
というか。
よく錆びて、よく壊れる。
だけど、とびきりカッコいいんです。
とうい
2014/01/02 02:21
とういさん

絶対にイタリア車が好きだと思ってました。
そう、とにかく第七勘に響くカッコよさがあります。
運転したことなどないけれど、扱いにくさも魅力?
少々、危険な趣味かもしれません。
七海
2014/01/02 10:08

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