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zoom RSS 赤い実から 鼓動が聞こえる

<<   作成日時 : 2014/10/27 21:38   >>

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一度だけ本当の恋がありまして南天の実が知っております



今朝は、この短歌との出合いで始まった。



昨日、薔薇に一日の老いを感じたが、

目の前にゆれる赤い実が浮かび、鼓動が伝わってきたのだ。


一日中、ざわざわしていた。




歌の主は山崎方代(ほうだい)。

漂白の歌人と呼ばれ、最近、話題になりつつあるらしい。


知らなかったが、妙に惹かれるものがあり、

何首か書きとめておきたいと思う。




なるようになってしもうたようである穴がせまくて引き返せない



こんなところに釘が一本打たれていていじればほとりと落ちてしもうた



手のひらに豆腐をのせていそいそといつもの角を曲がりて帰る



手のひらをかるく握ってこつこつと石の心をたしかめにけり



戦争が終ったときに馬よりも劣っておると思い知りたり



茶碗の底に梅干しの種二つ並びおるああこれが愛と云うものだ



分かりやすく、深い歌だと思う。



そして、ざわざわしたままの昼下がり、

一本の電話があった。

10年以上も前になるが、ローマで出合った青年からだった。

食堂で同席した縁で、二回ほど葉書のやりとりをしたような。


お寺の息子で、これから何年間かはよその寺で修行に励むと話していた。

「しばらく、娑婆とはおさらばね」

そんなことを言い合って、二時間近く一緒に呑んだ記憶がある。

旅先の出合いは、くっきりと残るものである。

楽しかった。



「あの時はごちそうになりまして・・・」

最近の出来事のように礼を述べる。

今は、修行を終えて副住職として勤めているとか。

「あす、近くの県に行くので、ぜひお会いしたくて・・・」


愛媛から車でやってくるそうだ。



夫に話すと、うれしそうだ。

旅行をしていた元気な頃が懐かしいに違いない。


赤い実がゆれた気がした。











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コメント(8件)

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赤い実、どきっとしました。偶然ではあるが同時にブログに赤い実が登場。私の方は赤い実でも野ばらの実でした。こちらは南天の実でした。

同じ赤い実でも、こちらの実は洒落ていますね。
一度だけ本当の恋がありまして、そのことを赤い南天の実は知っているとのたまう。

私の方の野ばらの赤い実は、ただノビタキの脇役でしかすぎません。方代さんならもっと想像が広がり、洒落た歌になっていくのでしょう。

七海さんのこのブログでは、一本の電話へとつながっていく。その中味がローマでの旅での出来事、そして今。またまた最後の結びは旦那さんへとつながっていく。

赤い実でも多く違っていました。
茜雲
2014/10/28 17:07
なんて素敵なんでしょう。
冒頭の短歌もそうだけど、その後に続く七海さんの文章も。

最近、周りに俳句をやっている方が幾人かいて、俳句は文章の勉強にもなるからと誘われるのですが、なかなか手が出ません。
長さ以外に俳句と短歌の違いがよくわからないけれど、凝縮された言葉にハッとさせられるのは心地良さがあります。

一度だけ本当の恋……自分はどれだろう。
まだこれから。ってこと、ないかな。
とか、思いつつ。
峰猫
URL
2014/10/28 22:50
茜雲さん

わたしの方こそドキッとしました。
ノビタキの心象のようにカットで現れた赤い実に・・・。
時々ありますね、茜雲さんとの偶然の重なり。
そのあたりも、自分で面白がっているんですよ。

ローマで出合った青年は、坊主の作務衣姿で現れました。
足許はちょっと派手なスニーカーでしたが。
愛媛みかんもひと箱ドンと届きました。
甘酸っぱくて美味しいです。

当時の印象のままにキムタクによく似た好青年。
さぞかしモテるだろうにと思ったらまだ独身でした。

弾むような出合いは、やっぱり赤い実ですね。
今度はこちらが、宇和島に行ってみたくなりました。

七海
2014/10/29 20:17
峰猫さん

夫の兄弟は中学か高校時代から俳句にいそしんでました。
バーでやおら、連歌みたいな遊びを始めるのでびっくりしたものです。
勿論わたしは蚊帳の外ね。

結婚して間もない頃かなあ〜。
夜な夜な飲んでいたとき、何を血迷ったのか申し出ました。
「俳句のご指導を頼みます!」
すると、ですね。
わら半紙の束を用意して、思いつくままに五七五をやらされました。
それを片っ端から添削です。
炬燵のまわりが見る見る紙くずだらけ。

「着眼は面白いのになあ〜???」
「ふん! <かな>やら<けり>を付ければいいのね」
そんな小競り合いで、弟子入り断念となりましたが。

でもね、俳句をやっているせいか、
敵の文章にはリズムがあるなと密かに認めているのですよ。
文章の底力がつく気がしません?
七海
2014/10/29 20:36

これは 間違ってるかもしれないけど・・・

山崎方代の中に 誰にも言えない 言いたくない  
秘めたる想い があって
だから 自ら選んだ 言葉の世界 に 力(ちから)がある

それでも やっぱり 誰にも分かってはもらえない
秘めたる想い を背負ってる

そんな 気持がしてくるのです






 
ナナツノコ
2014/10/30 19:08
ナナツノコさん

>誰にも言えない 言いたくない

救いを見いだせそうな言葉の世界に
<真実の嘘>を追い求めたのかもしれませんね。

そして
>やっぱり 誰にも分かってはもらえない
むしろ、混ざりっ気のない希望を感じます。

知ったばかりの歌人ですが、
山頭火や尾崎放哉らに並べられると、
「彼らは万葉の道を歩いているが、
自分は何もないところを歩いている」と答えたそうです。
歩いてきた自分をふと振り返る・・・。
初めて道らしき道を感じるということでしょうか。

もうちょっと歌を読んでみますね。
でも、<本気の恋>の歌は女性のこころを掴むんですよ〜。
七海
2014/10/30 22:06
10年も経ってるのに、そこの県じゃなく「近くの県」なのに、
思い出して「会いたい」って・・・・。

いいなぁ。
七海さんご夫婦は、そう言う生き方してこれられたんですねぇ。
Can
2014/11/16 12:56
Canさん

久しぶりですね、どうなさってますか?

>10年も経っているのに
私達も驚きましたが、
旅先の方が芯で接するのかもしれませんね。
今流の<つながる>関係とは縁はありませんが、
濃い記憶で出来上がる過去もいいものですよ。
七海
2014/11/16 20:56

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