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<<   作成日時 : 2015/04/03 23:55   >>

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            ひと月が とおり過ぎていった


          満開のさくらが  雨にうたれ

          もう  散りはじめている


          手にふれる  幹はつめたく

          湖水のような  空がひろがる


          大切なことは

          空が

          そこにある  ということ






                          *



昨年11月21日、

あなたが脳梗塞で倒れた日に、福岡から電話をくれた人がいました。

あたふたする中、取り敢えず、入院の顛末を伝えました。


「ああ、京都にいた頃に出合ったS だ」

病室のあなたが、そう教えてくれました。

後日、五島列島のうどんが届き、

「早くよくなってください」と手紙にありました。


そのあとは、リハビリ入院に移ったことを年賀状の添え書きで。



3月4日の急死。

こうやって静かに見送ったものの、気になることもあります。

会社関係の方は次号の社報で済みますが、

喪中はがきで知らせるには心苦しい方もあります。


そう多くはないですが、

折々におひとりずつ、お知らせすることに致しました。



真っ先に、 さんから電話がありました。

「4日にそちらに行くつもりで、電話をしようと思ってたところです」

口早に言ったきり、しばらくの絶句。

重なる奇遇に、とっさに電話をかけて来られたようです。


ふしぎなご縁があるものです。



続いて電話があったのが、学生時代に家庭教師をやっていたという さん。

「〇〇です・・・・」

沈んだ、ちょっと怒ったような声でした。


「信じられません」


「納得できません」


ぶっつけるような言葉は、そのまま私の想いでした。


のりちゃん(彼はそう呼んでいた)とは、私も三回ほど出合っています。

5年程前には東京から遊びに来てくれ、酒席をともに楽しみました。



「僕の人生の・・・・ターニングポイント・・・・それをつくった人」

電話口の声が、こぼれそうでした。


中学一年生から一年間半、英語を教わったそうです。

「たった、それだけ?」

「でも、僕の進む方向を決めたんです。彼が・・・・」

いろんな場所に連れ出して、

来たる青春を垣間見せてくれたのでしょう。


その頃、同じ大学の後輩になることを決めたと言います。



「思ってた以上に、深いつながりだったんですね」


「そうですよ・・・・」


「だから、簡単に消えて欲しくはなかった」



うれしい電話でした。





それから、南ちゃんも電話をくれました。

明日の午後、奥さんと来てくれるそうです。


「無理しないで、忙しいんだから」

「いや、無理したいんです」



また、大泣きしそう。





そうだ、今日は朗さんからも手紙が届きました。

三年前に遊びに来られ、鯖の刺身を喜んでいただきましたよね。

六月に、大阪の仕事に区切りをつけて東京に引っ越すそうです。

その前に、奥様と一緒にお出でになる予定だったとか。


四人で呑むはずだったのにと、

ただただ、驚いてらっしゃいました。





                        *


昨日、押入れの上棚からスクラップ帳も引っ張り出して来ました。

あなたの長年の仕事の跡です。

「もう、読み返すこともない」と、一度は処分しかけましたね。


覚えてますか?

きっと、退職して間もない頃だと思いますが、

古びた附箋がついていました。



書く仕事から離れたばかりで、何かの計画が頭をかすめたのでしょうか。


いつしか、日常に埋もれてしまった<想い>に触れた気がしました。

悔いの残る一端だったのかもしれませんね。




でも、有難い形見になりました。


かつての切り抜きを読んでいると、

その頃の生活、ふたりの会話までが鮮烈に甦ります。


「ふたりの人生、まんざらでもないよ〜〜〜」

大声で叫びたいぐらいです。


横に並んだ十数冊の私の家計簿。

これも、あなたが仕舞っていたのですね。

家計簿の空欄に書いた日記は結構、笑えます。

稀にあなたが家計簿をつけている日は、

私が反乱を起こしたせいなのでしょうか。

読み出したら、一日があっという間に終わりました。

とっても面白いのです。


いま、かなり本気で考えています。

最近まで書いていた雑誌のエッセイをまとめがてら、

過去の切り抜きを甦らせることはできないか、と。

私の伴走も加えながら・・・・・。



そんな想いに耽っていたら、

これからの時間が、とても輝くものに思えてきました。




                         *




明日は皆既月食だそうです。

見られるでしょうか。


もうすぐ、夜中の12時です。

ひと月前、あなたが別れの準備を始めた頃です。

3時25分まで見守るつもりです。



そろそろ、

あなたがやすらかに

天に迎えられることを祈らねばなりませんね。



友人が届けてくれた讃美歌・プリズムを

毎晩、寝ながら聴いています。



                 愛する人よ

                 信じさえすれば

                 いつまでも  いっしょ

















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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
長い時間をとらせましたね。疲れが出ませんでしたか。
思ったよりも元気そうで安心しました。

2015/04/07 23:09
ぼくも3日に母を亡くしました。
98歳でしたから大往生とみなさんおっしゃるのですが、98歳だろうと100歳だろうと亡くなってしまうことは辛いことです。
七海さんの御心中いかばかりかとお察し申し上げます。
詩、いいですね。
愛していらっしゃった思いがじんわり伝わってきます。
ごろー
2015/04/08 11:21
Nさん

出窓に飾ったひと枝の桜ですが、
うっかり窓をあけたまま、風で散らせちゃいました。
廊下が花びらだらけです。
散るとき、花びらの量って増えてない?
枝にまだ花が残ってますが。

七海
2015/04/09 18:12
ごろーさん

そうでしたか。
清明の季、桜に見送られてのお別れでしょうか。
お辛かろうとお察しします。

空ってふしぎです。
見あげると遠いまなざしになって、
いろんな想いがばらけていきます。

悲しすぎてわらっちゃう
うれし泣きで涙する
桜の真っ赤な花弁を見ながら
そんなことを思ってました。

七海
2015/04/09 18:23
散りゆく桜を見ながら、七海さんのことを思っています。
桜も散るし、命あるものはいつかいつか、散って行くのね、そう言う宿命と思いながら・・・悲しいです。
会えるものなら・・・
どろっぷす
2015/04/10 13:37
どろっぷすさん

紫木蓮がつんつんつんと空を指してます。

久しぶりに籠る二階の部屋から、お向かいのお庭を拝見。
あったかくなったら行こうかなあ〜。
どろっぷすさんのお花の園へ。

会ったことのないS氏が、電話からの印象だと手紙をくれました。
「快活で屈託のない、英児さんに相応しいひと」と。
ふ〜ん。意外なような、安堵するような。

どろっぷすさんとの初対面、すごくワクワク、ちょっとドキドキ。

七海
2015/04/10 14:41
きてきて、空詩℃織りアトリエに、織りをしてあそびましょうー
なーんもないとこだけど、野菜がおいしいよ!
元気になるよ。
応援メッセージ!ファイト!ファイト!
どろっぷす
2015/04/10 20:36
どろっぷすさん

さっきまで絵を描いてました。
もう、何もする気がしなかったのにね。
もろもろの事務処理を自分でやり始めたので、
これが片付いたら西へドライブしようかな。
手紙を書きますね。
七海
2015/04/10 21:14
花朧、このタイトル名に七海さんのご心境が込められています。美しく美しく象徴的に…。
茜雲
2015/04/14 08:06
茜雲さん

えっ?!
「花朧」のことばをキャッチしたとき、
茜雲さんのことが浮かびました。
だから、驚いて、こころが鳴りました。

針の穴を通すように選んだことばは、
きちんと針の穴を通して届きますね。
うれしかった〜♪
七海
2015/04/14 08:36

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