どれみふぁ/○○/からの詩

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<<   作成日時 : 2015/05/21 00:03   >>

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連休明けからだろうか。

未明に目を覚ますことがなくなり、清々しい一日が始まっている。

「おっはよう!」

骨壺の蓋をあけて声を掛ける。

なんだか以前よりも規則正しい生活だ。

私が調理したものを欠かさず供え、笑顔の写真と向き合って食べている。

食後は必ず、サイフォンで珈琲を淹れる。


と、昨日は、山口さんから電話があった。

「あ、あぁ〜・・・」

堪えきれず、涙声になってしまう。


夫が定年前に一緒に仕事をした人だ。


数日前、彼から転勤を知らせる葉書が届いていた。

夫婦宛てに、手書きで自宅の住所も添えられて。

彼は定年後のわが家に泊りに来たりして、私とも顔見知りだ。

東京本社で大きな企画仕事に取り組むらしく、

添え書きから弾む気持ちが伝わってきていた。


(そうだよね・・・知らないよね〜)

まだ生きている夫が、一枚の葉書の中にいる。


その晩すぐに、山口さんに宛てて長い手紙を書いた。

入院から亡くなるまでを詳しくなぞった。

書きながら、涙がこぼれそうになって慌てたが。



「知らなくて・・・・すみません」

「ううん、ほとんど知らせてないから」

「会社には?」

「人事に知らせたら、次の社報に載せるそうです」

「そうですか。当時の仲間には僕から知らせました」


出世には縁遠かった夫だが、最後の仕事仲間には恵まれた。

話していると、楽しかったことばかりが思い出される。



夕方になって、山口さんから聞いたとОさんが電話をくれた。

彼自身、十数年前に脳梗塞を患っている。

「いずれ逝かないかんのです。僕らも後を追いかけますから」

この頃、感じ始めていた気持ちと符合する言葉だった。


「時期を見定めた自死だったのかしら」

「かもしれませんね・・・・」


「でも、別れはしんどかったですよ」

「仲が良くて、戦友でもあるような、稀有な夫婦でしたから」


今までとは違った対話が続き、ふしぎに安らぐ感じがした。



社報にはОさんが追悼文を添えて下さるという。

「僕でよろしければ」

当時の仕事仲間から出た案のようだ。


「大喜びですよ。あの頃が一番、楽しそうでしたから」

「ほんと、いいメンバーが揃ってましたね」



始まりは、一枚の葉書だった。

思いがけず、人からひとへとつながって

寄せてくる波のように偲ばれている。


有難いと思う。


「恩は着るもので、着せるもんじゃないよ」

夫の口癖だった。



夜、ベランダで頭上で瞬く星を見つけた。


気持ちが潤う日常に、

包まれている・・・・・

そう感じることがままある。





画像


                   最近、ガラス絵を描いている



画像


                   これが、なかなかに面白い




追記(5月24日)


久々に、暗がりの部屋で目を覚ましてしまった。

ずっとはずさない夫の腕時計が<3時25分>。

時々あったことだけど・・・・ドキッとしてしまう。


と、枕元で電話が鳴った。

ワン切り!


まさかと思いながら、受話器を耳に・・・・・ツーツーツー。

だよね。

夫が掛けてくるはずないものね〜。

でも、でも、でも・・・・・の朝。






ふたたび追記(29日)

おととい、内田さんから供花が届きました。

前日に手紙もあり、「山口さんから聞いて驚いている」と。

あなたの穏やかさが「和の職場」にしたと書いてあって、

それぞれの印象に苦笑しました。

山口さんは、「ここぞというときは、ほんと、頑固でしたね〜」だったもの。

でも、チームワークは抜群で、仕事の質が高かったように覚えています。

このごろ、心温まることばかりが続きます。


感謝の日々、あなたにありがとう。




みたびの追記(6月13日:3時50分)

ずっと眠れない。

2時頃から、今でも隣りに並ぶあなたの枕をさすっていた。

涙ぐむと、息ができないほどに鼻がつまる。

「帰ってきて・・・・私の中に」

そう思いながら、3時25分まで枕を抱きしめた。

不意に、電話が鳴った気がした。

まさか・・・・・!

受話器が肩をすくめたような。


気のせいだった。

想いを伝えることができないって、

こんなにも辛いことなんだ。

洗面台に映った両目が、ピンポン玉になっていた。



指を折って数えたら、ちょうど、百日が経っている。






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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
今夜は月がほっそりしていて
星の瞬きを妨げず
あなたの眠りを誘ってくれるでしょう
A.A
2015/05/22 23:39
(A.A)さん

いろんな事が起きています
私の執着が終着に向かわせないのでしょうか

瞬く星は金星よりもまばゆかった
七海
2015/05/23 16:33
3時25分に目覚めて、電話が鳴る……。
すごいな、と、思います。
結びついた心と縁は、どんな形になっても離れないんだなあ……。

ガラス絵、クリアな感じが良いですね。
いろんな素材にチャレンジする七海さんの絵、毎回楽しみです。
峰猫
URL
2015/05/24 22:01
2枚目のガラス絵の色合い。シャガールが描いたオペラ座の天井画を思い出した。
章魚庵
URL
2015/05/25 01:21
峰猫さん

>どんな形になっても離れないんだなあ……。
ぐしゃぐしゃになって手から離れないガムテープかい?
ガラス絵はパレットで色遊びする感じがいいの。
工夫の余地がたっぷりありそうで、
まずは百均で額あさりしてます。やってみない?
七海
2015/05/25 16:17
章魚庵さん

巨匠、峰猫さんのしっぽを摑んでお出で下さったのね。
巨匠のあのメリハリがないでしょう?
乾くのを待てないせっかちのせいかも。

>シャガール
よく言われる。それほど好きでもないのに・・・
七海
2015/05/25 16:22

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